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Seitosha Publishing

2021年3月のエントリー 一覧

著者:伊藤亜人
ISBN:978-4-86228-108-1 C00369784862281081.jpg
定価2500円+税 272ページ
ジャンル[日本論・民俗学]
発売日:2019年9月26日

紹介
論理的な中国、韓国とに比べて、論議をつくして合意に至ったり、論理的な説得が難しい日本社会。
同じ東アジアの中華文明圏にありながら、この違いはどこからくるのか。
外国人観光客が、かつて文明人としてその素材を卑賤の対象とした日本の食文化、独自の味を無限に追求するラーメン、ヤキトリに惹かれるのはどういうことか。
かつて中国、韓国で「賤」とされた身体的な踊りが、今日の日本では若い世代を中心に「よさこい祭り」などで個性的に発揮されている。これは何を意味するのか。

言葉により抽象化された理論を重視する中華文明圏の伝統の中で、具体的な「物」に託して、自己の想いや官能を表現してきた日本文化と日本人の精神は、いわば"周縁的"といえる。
古来日本人は、人と物の間に霊的な関わりを見出し、「難しい話」よりも経験と実践を重視してきた。
中国や韓国には、規範的・観念的な文芸に疲れ、感性を描く日本のアニメに惹かれる若者たちも増えてきた。
「物」を作り出すことを誇りとする日本の職人や料理人に憧れる者たちもいる。

似ているようで似ていない隣国・韓国との比較から見えてくる画期的日本論を、韓国研究の先駆者が、長年にわたるフィールドワークや実体験をもとに語る。

「これほどまでの認識の高みに至った日韓比較論は、近年ほかに見ないと断言してよい。そもそも日本社会を、西洋社会との比較や特殊論、本質主義などで把握しようとしてみても理解できない。似ているようで異なる韓国社会との比較がもっとも効果的である。
論理体系を忌避し、共同体志向で、責任という概念があいまいな周縁的日本が、どのようにして朝鮮を植民地統治したのか、その問題点はなにか、という指摘も鋭い。」
──小倉紀蔵 (京都大学教授、「週刊読書人」2020年1月3日より)

「韓国(朝鮮)は中華文明をきちんと受け入れたが、日本は違う。
そのために、普遍的な観念論を重視する中国や韓国とは全く違う「物との相互性を尊ぶ」という特異な社会が日本に生まれた。本書では、職人を重用する意識や「地域」へのこだわりから精神的自律性までの多様な面での日韓の違いが説かれる。…
隣国を座標軸に据えて描かれる日本社会の姿を知ることは、日韓関係がなぜ難しいのかを理解する一助ともなりそうだ。」
──「毎日新聞」2020年1月19日より
 


目次
Ⅰ 東アジア文明圏の周縁・日本
  1. 歴史地理的に見た日本
 2. 文明社会の高度な統合
 3. 思想史というアプローチ
Ⅱ 物との相互関係を前提とする日本
 4. 人間の主体性・中心性
 5. 人と物
Ⅲ 即物的な日本人の認識
 6. 形式と精神性
 7. 空間認識
 8. 歴史観
 9. 二宮尊徳の仕法
IV 論理体系を拒否する日本人
 10.「植民地近代」
 11.  指導性と競争
 12. 日本社会の周縁的様相


著者プロフィール
伊藤 亜人(いとう・あびと)
東京大学名誉教授。1943年生まれ。東京大学教養学部卒業。
東京大学教授、琉球大学教授、早稲田大学教授等を歴任。その間、ハーヴァード大学客員研究員、ロンドン大学SOAS上級研究員、韓国ソウル大学招聘教授。
専攻、文化人類学、民俗学。
第11回渋沢賞(1977年度)、大韓民国文化勲章(玉冠、2003年)、第9回樫山純三賞(2014年)。著書『文化人類学で読む 日本の民俗社会』(有斐閣)、『北朝鮮人民の生活―脱北者の手記から読み解く実相』(弘文堂)ほか


「あとがき」より

 日本社会における非体系的な様相とは、おそらく日本人なら誰もが生活の中で何かと実感してきたにちがいない。あるいは、普段とりたてて自覚することがなくても、言われてみれば気づくことばかりであろう。体系によって縛られることがなければ、さまざまな分野や局面でいくらでも広がる様相であって、これをテーマとして限られた紙面で描くことにはもともと無理があることも明らかである。こうしたテーマは、本来なら生活の中に埋め込まれ、状況に応じて実践されてきたものである。社会生活のあらゆる分野に広がり、我々自身が身の周りにいくらでも観察できるテーマでもある。主体的な表現の分野では、文芸の領分にゆだねられてきたもので、多くの証左を得られる。しかしそれゆえにとりとめもない断片的な話題となりかねない。
 そこで私が手掛かりとしたのは、我々に隣接する韓国社会の様相であり、一九七〇年代の初めから現地に住み込みながら人類学的な調査を通して積み重ねてきた知見である。もう一つ拠りどころとしたのは、日本人の生活・社会に対する民俗学の蓄積である。そして全体の構想や洞察の方法においては人類学が有効であったにちがいない。
 日本社会を取り上げるのになぜ韓国なのかと訝しく思われる読者も少なくないと思われる。その点については自信をもって次のように答えよう。韓国社会こそ日本とは近くて遠く、また似て非なる、そして異文化社会の中でも我々にとって圧倒的に情報量も多く、集約的な比較と参照が実りある社会なのである。当然ながら地理的に近いため、現地の人々とも親交を積み重ねることで観察を重ねながら持続的に認識を深めることもできる。また、日本に対する自己認識なくして韓国研究は成り立たないし、韓国研究は自ずと日本社会の再認識を促すものでもある。
 非体系的とか周縁的な様相というと漠然と否定的に捉えられかねないが、繰り返し述べてきたように、私は日本社会におけるこうした様相をむしろ人間社会の普遍的かつ自然な様相と見ており、読者にはその可能性・豊かさを前向きに認識することも期待したい。自然科学や技術の領分はともかくとして経済学の分野でも、こうした非体系的な様相についても人間社会における普遍的なものとして肯定的に位置づけるべきものと考えている。

著者:宮原 修9784862281166.jpgISBN:978-4-86228-116-6 C0082
定価2000円+税 248ページ
ジャンル:[英語・英語教育]
発売日:2021年4月8日


紹介
型にはまった英語授業は役立たない。「日本人英語」でもいい。
英語パーク(=公園)でプレイするように学ぼう!

従来の「暗記・引き出し型」のトレーニング授業は、使えない英語と英語嫌いを生む。真のコミュニケ―ション能力の向上をはかる「プレイ型英語教育」を提言。
・英語の「聞く」「話す」は大事だが、大学入試や共通テストに入れるべきではない。
・小学校英語の必修化はよいが、英語嫌いをつくる「教科化」はやめよう。

学習者一人ひとりの英語コミュニケーション能力を育てる「地球市民英語」とはどんなものか。文法・発音の核心(コア)を理解しつつ、米英標準の画一的なモデルではない、世界の多様な話者に対応する英語を実例で解説。
入口の小学校からそれぞれの目標とする出口まで、「英語パーク」で英語嫌いを生まず、世界中の人々と交流できることをめざす「地球市民英語」を身に着けよう!

目次
第Ⅰ章 大学入試に「スピーキング」を入れるべきか
 1 大学入試「共通テスト」の「英語」に「話す」も「聞く」も入れるべきでない。
 2 日本人はどんな英語を目指すべきか。──「地球市民英語」を

第II章 「小学校英語(外国語)教育」から考える
 1 「研究開発学校」での「小学校英語(外国語)教育
 2 千葉県成田市立成田小学校での教育実験
 3 小学校英語教育」への批判と「効果の評価」について。
 4 「子どもの言語習得」について──英語と日本語の“距離"

第III章 日本の英語教育はどうあるべきか
 1 「平泉・渡部論争」から考える。
 2 「臨教審答申」から考える。
 3 「小学校英語」の「教科化」は適切か
 4  「どうして英語をやるんですか?」

著者プロフィール
宮原 修(みやはら・おさむ)
教育研究家。1947年仙台市生まれ。
東京大学大学院学校教育学科博士課程満期退学後、お茶の水女子大学などで教授、大学院教授などを歴任。その間、教育方法学・教育課程論の研究・教育に従事した。
退職後は教育研究家として、教育について総合的・俯瞰的観点から研究している。
著書 『教育方法──授業を見る眼を養う』(国土社)、編著『新学習指導要領 学校・授業づくり実践シリーズ全5巻』(ぎょうせい)ほか


 


「はじめに」より
 本書では、「これからの日本の英語教育はどうあるべきか」を考えるために、学校での英語教育の“出口”であり、同時に大学への“入口”でもある大学入試の「共通テスト」に、英語の「話す」「聞く」を入れるべきか否か、を考えます。現在、日本ではすべての中学生が1年生の時から3年間、英語を学ばせられています。そして日本人の約97%が高校で3年間英語を学ばせられています。日本人は6年間何のために英語を学ばされているのでしょうか。そして日本人の5割以上が大学入試で英語を受験します。英語は単なる“受験のための道具”なのでしょうか。
 他方、5割くらいの日本人は高校を卒業して社会人となったり専門学校等に行きます。彼らにとって高校卒業は6年間の英語教育の“出口”です。彼らにとって6年間の英語教育はどういう意味を持つのでしょうか。
 その英語教育の“入口”を、中学校からでなく小学校から始めようとする動きがあります。文科省はすでに2020年から、小学校5年生、6年生に「教科」としての「英語(外国語)科」を学習指導要領に新設し実施に移しています。これは適切な動きなのでしょうか。熟慮に基づく判断なのでしょうか。そのあたりのことも本書で検討したいと思います。

著者:和田春樹
ISBN:978-4-86228-113-5 C00319784862281135.jpg
定価1600円+税 182ページ
ジャンル[政治]
発売日:2020年9月10日


紹介
30年にわたり、日韓両政府と国民の関心を独占してきた慰安婦問題。
いまなぜ凍結状態に陥ってしまったのか。
東アジアの平和のために不可欠な「慰安婦問題」解決の出口を探る。

・いまや無意味なものとされてしまった2015年の合意をめぐる反省
・必要なのは、外相会談合意を出発点とする安倍首相の謝罪の明文化。
 続く新政権で日韓関係は合意へ進むか?

25年以上にわたり日韓和解に向けて心血を注いできた著者が、韓国挺対協および安倍政権の対応を批判し、現状の分析と解決への道を提言する。


目次
Ⅰ 慰安婦問題の解決は可能か
II 日韓外相会談による合意について考える
III 慰安婦問題解決をめざした運動についての感想
IV 安倍第二次内閣の韓国・北朝鮮政策
V 日韓対立の中の慰安婦問題 2019年~2020年
補論1 慰安婦を定義する──アジア女性基金の経験から
補論2 反日種族主義を批判する


著者プロフィール
和田春樹(わだ・はるき)
東京大学名誉教授。1938年生まれ。東京大学文学部卒業。
著書『金日成と満州抗日戦争』(平凡社)『朝鮮戦争全史』(岩波書店)『朝鮮有事を望むのか』(彩流社)『北朝鮮本をどう読むのか』(共編著、明石書店)
『検証日朝関係60年史』(共著、明石書店)『日露戦争 起源と開戦』(上下、岩波書店)『拉致問題を考えなおす』(共編著、青灯社)『北朝鮮現代史』(岩波書店)
『平和国家の誕生』(岩波書店)『スターリン批判1953~56年』(作品社)『アジア女性基金と慰安婦問題』(明石書店)『米朝戦争をふせぐ』(青灯社)
『安倍首相は拉致問題を解決できない』(青灯社)『韓国併合110年後の真実:条約による併合という欺瞞』(岩波ブックレット)ほか

著者:朴 勝俊/シェイブテイル
財政破綻論.jpgISBN:978-4-86228-111-1 C0033
定価1600円+税 216ページ
ジャンル[経済]
発売日:2020年6月23日


紹介
「財政赤字の拡大なくしてコロナ不況の克服はない。
インフレにならない限り、政府が国債を発行すべきなのはなぜか?
答えはここに書かれている。」──井上智洋(駒澤大学准教授)

・国債は国の借金ではなく民間の資産である。
・日本経済停滞の根本原因は緊縮財政。
・新型コロナウイルス感染症への補償にも、もっと大胆な財政支出は可能。
・MMT(現代貨幣理論)を援用し、財政規律派の理論に反証。

これらのすべてを、バランスシートを用いて丁寧に証明。


目次
第1章 なぜ財政破綻論は信じられやすいのか
 1 負債に対する恐怖
 2 なぜ財政破綻論が信じられやすいのか
 3 政府債務問題小史

第2章 貨幣の理解──部門別バランスシートを用いて
 1 バランスシートとは何か
 2 企業が破綻するとはどういうことか
 3 民間銀行のバランスシート
 4 政府および日本銀行のバランスシート
 5 本書における貨幣の定義
 6 商品貨幣論と信用貨幣論

第3章 バランスシートで分かる貨幣と財政の本質──MMTからの示唆
 1 部門間でのバランスシートと取引
 2 ストック・フロー一貫アプローチとは何か
 3 円貨にはふたつの世界がある
 4 国内民間だけでの経済──モデル1 同一銀行に取引先口座がある場合
 5 国内民間だけでも実物純資産は増加しうるが、金融純資産は増加しえない
 6 国内民間だけでの経済──モデル2 別々の銀行に取引先口座がある場合
 7 バランスシート(BS)で分かる「スペンディング・ファースト」
 8 国債発行と償還の仕組み
 9 国債とはそもそも何なのか

第4章 財政破綻論の9類型
 1 財政破綻とは何か
 2 財政破綻論の9類型

第5章 通貨発行権をもち変動相場制をとる政府は財政破綻しない
 1 財政破綻論(1) 日本国債の債務不履行(デフォルト)に陥る?
 2 国債が増税によって償還されると貨幣が消滅するという事実
 3 通貨発行権を有するいくつかの政府がデフォルトした理由
 4 財政破綻論(2) ギリシャは対岸の火事ではない?
 5 財政破綻論(3) 国債残高や名目GDP比率に関する警告
 6 財政破綻論(4) 国債対GDP比率が90%を超えると経済成長率が下がる?
 7 財政破綻論(5) 国債を国内の金融資産で支えきれなくなると財政破綻する?

第6章 デフレ脱却時に財政破綻が起こるわけがない
 1 財政破綻論(6、7、8) デフレ脱却を「引き金」とする財政破綻論
 2 さまざまな金利
 3 景気回復から金利上昇に至る仕組みとタイムラグについて
 4 日銀の債務超過はそもそも問題なのか
 5 政府・日銀・民間を同時にとらえると、全部が破綻することはあり得ない

第7章 ハイパーインフレは起こらない
 1 財政破綻論(9) ハイパーインフレを懸念する議論
 2 ハイパーインフレの定義を明確にする
 3 歴史上のハイパーインフレの事例
 4 ドイツのハイパーインフレは中央銀行の独立性が原因?
 5 日銀当座預金が増えてもハイパーインフレにはならない

第8章 デフレ脱却と未来のための投資
 1 デフレ脱却の重要性
 2 財政支出を増やせば経済は成長する
 3 未来への公共投資
 4 グリーン・ニューディールとは何か

巻末付録 現金とは何か


著者プロフィール
朴 勝俊(ぱく・すんじゅん)
関西学院大学総合政策学部教授。博士(経済学)。専門は環境経済学、環境政策。
1974年大阪に生まれる。神戸大学大学院経済学研究科終了。
著書に『環境税制改革の「二重の配当」』(晃洋書房)、『脱原発で地元経済は破綻しない』(高文研)など、
翻訳 バルファキス『黒い匣(はこ)』(共訳、明石書店)などがある。

シェイブテイル Shave tail
貨幣論研究家。2009年より積極財政を支持する立場からブログ「シェイブテイル日記2」を開始。
最近では主にTwitterでの情報発信(@shavetail)をおこなっている。
著書『図解 MMT現代貨幣理論の基盤』(Kindle版)
『MMT(現代貨幣理論)で解ける財政問題: 目からウロコの解決策』(Kindle版)がある。

編著者:玉川 透
9784862281104.jpg著者:ヤシャ・モンク/ロベルト・ステファン・フォア
訳者:濵田江里子
ISBN:978-4-86228-110-4 C0031
定価1600円+税 208ページ
ジャンル[政治]
発売日:2020年4月25日


紹介
「軍事政権だって、いいじゃない」──。
若者に蔓延する民主制への不信感と『野党嫌い』の背景とは?

「選挙で皆が選んだ人たちの考えに逆らうのは、少数派の『わがまま』」。
「選んだ党が政権をとると、自分が『多数派』であることに安心する」。
このような考えが、いま真面目な学生や若者たちの中に広まっている。
彼らの、「1人に決めてほしい、強いリーダーが欲しい」という欲求を育てたものは何か?
今こそ、「民主主義のバージョンアップ」が求められる時だ。
朝日新聞GLOBEの編集に携わってきた著者が、国内外の若者たちや政治家・識者らに取材して分析。

第Ⅱ部では、米英の政治学者が詳細なデータを用いて全世界的な民主主義の衰退を検証し、警鐘を鳴らす。


目次
第Ⅰ部 強権に「いいね」を押す若者たち(玉川 透)
 1 「軍事政権だって、いいじゃない」という若者たち
 2  ポピュリストに共感する若者たち
 3  「野党嫌い」な若者たち
 4  「ブラジルのトランプ」と若者たち
 5  「わがまま」を言えない若者たち
 6  「選挙には行くけれど」という若者たち

第Ⅱ部 世界に広がる民主主義の危機(ヤシャ・モンク/ロベルト・ステファン・フォア)
 7 民主主義の脱定着へ向けた危険
 8 衰退の兆候

第ⅢI部 民主主義を「バージョンアップ」する日まで(玉川 透)
 9  民主主義を脱ぎ捨てる日
 10  「強権」への誘惑に負けないために


著者プロフィール
玉川 透 (たまかわ・とおる)=編著
1971年生まれ、宮城県仙台市出身。東北大学法学部を卒業後、1996年に朝日新聞入社。
国際報道部デスク、ベルリン支局長などを経て、2017年からGLOBE編集部。現在、GLOBE編集長代理。

ヤシャ・モンク Yascha Mounk=著
ジョンズ・ホプキンス大学准教授、著書「民主主義を救え!」(岩波書店)

ロベルト・ステファン・フォア Roberto Stefan Foa=著
ケンブリッジ大学講師(政治学)

濵田江里子(はまだ・えりこ)=訳
千葉大学 法政経学部 特任研究員、博士(法学)(上智大学)
共著『社会への投資──〈個人を支える〉〈つながり〉を築く』(岩波書店)

著者:藤守 創
ISBN:978-4-86228-109-8 C0047
9784862281098.jpg定価3200円+税 352ページ
ジャンル[健康・医療]
発売日:2020年1月29日

紹介
「ただ背中を揉んで脊椎一つ一つを整える。
意外なことに、整体術のこのなんの変哲もない療法に日本人の身体観の過去と現在があり、未来の統合医療の鍵もあるかも知れない」
──栗山茂久(ハーバード大学教授)

驚きの事実「肩こり」を感じるのは、世界中で日本人だけ?
パリ第1大学(ソルボンヌ)の哲学博士であり、自身で手技療法の施術の現場にも立つ著者。
フランス、アメリカ、オランダで哲学・医学の両面から人間の身体を研究してきた著者の、驚くべき治療効果と日本人の身体論。

◇祖父と母から受け継いだ、三代にわたる「藤守式」の技と理論・その成果を紹介。
◇肩や腰の痛みだけではない、心疾患や高血圧などにも骨の歪みが関係していた。
「万病のもと」=背骨の歪みを整えることで、新しい人生を手に入れた人々。
・一度の施術時から後頭部の形が変化し、生気のなかった嬰児が今は成人に
・頸部・胸部の骨の歪みを整え、身体全体の平衡感覚を取り戻した女性
・心疾患による体の不調を脊椎の操作で取り除き、健康と自信を身につけた青年


目次
第一章 中国医学から日本医学へ
第二章 肩こりの発見
第三章 背骨の歪みは万病のもと
第四章 手技療法と心臓疾患
第五章 代替医療のエビデンス
第六章 脊椎の転位
第七章 症例研究
第八章 見出された身体


著者プロフィール
藤守創(ふじもり・はじめ)
1988年早稲田大学第一文学部フランス文学科卒。パリ第1大学ソルボンヌ哲学部博士課程修了。哲学博士。
神戸大学大学院医学研究科博士課程単位取得退学。関西医療学園専門学校鍼灸学科卒。鍼灸師資格取得。
専攻は、フランス科学認識論、東アジア医学史。
パリ大学科学史科学哲学研究所研究員、ハーバード大学東アジア言語文明研究科研究員、アムステルダム大学哲学部助教等を勤める。
早稲田大学卒業後は実家の経営する施術所に勤務する。施術者としての経験を積む一方で学究生活に入る。
現在は自身の施術所を経営するかたわら研究、講演、執筆活動に勤しむ。



 

「序」より

 筆者は、大学を卒業すると、筆者の母方の祖父の代にまで遡る、実家の営む整体の施術所を手伝うようになった。我々の実践する療法は、骨盤の位置を矯正したり、脊椎の歪みを正したり、身体の平衡を回復させたりすることによって健康を維持するというもので、全て徒手によって行われる。筆者の母親は、彼女の父親が創始したこの療法を受け継いでおり、筆者は、自身の母親に弟子入りする形で自らの施術者としてのキャリアをスタートさせることとなった。当時、我々は、東京、大阪、そして祖父の郷里であった徳島と、三つの地域にまたがり我々の追求する技術の実践と理論の探求とにつとめていた。
 各拠点において日々多くの患者と接し、そこで筆者が見聞きしたこと、実地に経験したことは誠に興味深いものであったと言わざるをえない。その頃、筆者の母親は五十代で、今にして思えばその技術は円熟の境地に達していたはずで、また、気力体力ともに充実していたのであろう、多くの驚くような出来事を実際に目の当たりにすることができた。
 心臓が痛むもの、血糖値が上がってしまって下がらないもの、血圧が高いもの、反対に低すぎるもの、アトピー性皮膚炎に悩まされているもの、めまいが止まらない、頭痛が止まらないもの、喘息で苦しんでいるもの、事故の後遺症に悩まされているもの、ひどいてんかんの発作がやまないもの、ぎっくり腰、肩が廻らない、腕が上がらない、手が痛むもの、首が横を向いたまま前に向かないもの、匂いが判らなくなってしまったもの、子どもができない夫婦、若くして生理が止まってしまった女性、更年期障害に悩まされている中年女性、夜間何度もトイレに起きなければならないもの、あるいはその逆に尿量が少なすぎるもの、生きる気力が湧かないもの、事業が上向かない経営者、うまくいっているがさらに業績を上げたい起業家、もっとうまく弾けるようになりたい音楽家、もっと早く泳げるようになりたい水泳選手、もっと美味い料理でさらに客を魅了したい料理人、権力闘争に明け暮れる政治家、逆上がりができない子ども、成績が伸び悩んでいる学生、立てない、歩けない幼児、しゃべれない子ども、美しくなりたい女性、その他、その他。様々な疾患や、思い通りにいかないことに日々苦しむものたちが、多く我々の施術所を訪れ、続けて通ってきたものたちは皆元気になり、それぞれが望む人生を手に入れて帰っていった。
 幼い頃から祖父の仕事を見て知っていた筆者にとってそれは見慣れた光景ではあったが、自らの職業としてそれを選び直接識る段に及ぶと改めて驚きを禁じえなかった。もちろん、そんなことあるはずがなかろう、そんなもので元気になれるはずなんてないじゃないかと思われるのもまた読者の自由である。ただ、筆者は、自身の経験に蓋をすることはできないし、認識のための共通の土台だけでも持つことができればと願うだけである。

著者:松尾匡 「ひとびとの経済政策研究会」
9784862281074.jpgISBN:978-4-86228-107-4 C0033
定価1500円+税 264ページ
ジャンル[経済・政治]
発売日:2019年6月20日


紹介
緊急出版! 欧米で大注目、反緊縮政策のススメ
リベラル派は安倍政権の景気対策に敗けてきた

◇財政赤字や円の暴落は心配無用! 財政危機論は新自由主義のプロパガンダ。
◆金融緩和、法人税増税や富裕層への増税で財源を作る。
◇経済・雇用を最大の関心事とする若者たちが政治に求めるものとは。
 なぜ安倍政権の支持率が高いか。雇用改善など経済データで見事に解明。
◆格差、最低賃金、増税、社会保障……気になる問題のひとつひとつに注目し、
 緊縮ではなく「お金を使うリベラル政治」の像を有権者と野党議員らに提案する。
◇反緊縮政策は森永卓郎、池田香代子、山本太郎の各氏をはじめ、経済学者、識者、政治家に賛同が広がる。

【内容】
Ⅰ なぜリベラル派は負け続けているのか
 若い世代の関心は「景気・雇用」/今出現しているのは古典的「窮乏」
 リベラル派はなぜ勝てないのか/「お金を出しませんよ」に反対する世界の民衆
 欧米の派手な反緊縮政策/消費税を上げずにすむ根拠は?

Ⅱ 反緊縮の経済政策マニフェスト
 消費税を上げない/雇用創出・最低賃金の大幅引上げ
 法人税の優遇措置をなくす・富裕層に増税/財政危機はまやかし
 地方でも常に仕事が続くインフラ事業を/教育・保育の無償化、介護、医療の充実


目次
Ⅰ なぜ反緊縮政策なのか (松尾 匡)
(1)安倍政権に勝つための課題は経済政策
 若い世代の関心は「景気・雇用」/当選を決めるのは経済公約/若者は右傾化しているのか
 なぜ内閣支持率が高いのか/今出現しているのは古典的「窮乏」/経済状況は安倍政権前よりよくなった
 リベラル派はなぜ勝てないのか/新自由主義の犠牲者は反緊縮なら両極どちらにも
 「お金を出しませんよ」に反対する世界の民衆/日本の経済政策は中途半端
 欧米の派手な反緊縮政策/反緊縮政策の良好な結果/経済で成功し、改憲を実現する野望

(2)質問に答えます
 省庁から独立した成長戦略懐疑が必要では?/借金を増やし続けることは疑問だ
 消費税を上げずにすむ根拠は?/法人税を増税してだいじょうぶ?
 雇用の公的保障、ベーシックインカムなど可能でしょうか
 一千兆円を超えた国債、だいじょうぶか?
 このマニフェストを安倍内閣が採用する可能性は?/格差の問題は?
 原発問題などは?/レフト3・0はどこがちが?
 高齢化社会、年金や社会保障費はだいじょうぶ?

Ⅱ 反緊縮の経済政策マニフェスト(「ひとびとの経済政策研究会」)
(1)消費税を上げて不況が戻ってもいいのですか?
 [1] 〈消費税の税率を5%に〉
(2)働きたい⼈が誰でもまっとうな職で働ける世の中に!
 [2] 〈100万⼈分のまっとうな労働需要を追加創出〉
 [3] 〈同⼀労働同⼀賃⾦を実現〉
 [4] 〈最低賃⾦を1500円に〉
 [5] 〈雇⽤・賃⾦の男⼥格差を是正〉
 [6] 〈違法な不払い残業を根絶〉
 [7] 〈望む⼈が働いて活躍できる保障を〉
 [8] 〈外国の労働者を虐げて低賃⾦競争を強いる「労働ダンピング」は許しません!〉
(3)暮らしの苦しい庶民からこれ以上税金をとるな! 政治が作った莫大な儲けからとれ!
 [9] 〈法⼈税の優遇措置をなくし、すべての所得に累進課税を〉
 [10] 〈富裕層に対する資産課税を強化〉
 [11] 〈⾦融機関の野放図な融資を抑制〉
 [12] 〈社会保険料も累進制にして国保など庶⺠の保険料負担を軽減〉
 [13] 〈環境税・トービン税を導⼊〉
 [14] 〈「デフレ脱却設備投資・雇⽤補助⾦」創設〉
 [15] 〈健全財政の新たな基準を〉
 [16] 〈財務省による硬貨発⾏で政府債務を清算〉
 [17] 〈⽇銀法を改正〉
(4)⼒ある者の意のままで⼈の明暗が分かれない公平な世の中を
 [18] 〈すべてのひとびとのための公⾦⽀出〉
 [19] 〈経済特区制度は廃⽌〉
 [20] 〈ベーシックインカムを導⼊〉
 [21] 〈「デフレ脱却⼿当」で⽉1万円配布〉
 [22] 〈社会保障制度を組み替え〉
 [23] 〈地⽅でも常に仕事が持続するインフラ事業〉
 [24] 〈ひとびとの命や暮らしを守るのに必要な施設は建設を〉
(5)教育・保育の無償化、介護、医療の充実など
 [25] 〈奨学⾦債務を軽減・解消〉
 [26] 〈保育・教育を無償化〉
 [27] 〈介護、保育、看護などの賃⾦⼤幅引き上げ〉
 [28] 〈待機児童ゼロ、介護離職ゼロを実現します〉


著者プロフィール
松尾 匡(まつお・ただす)
立命館大学経済学部教授。専門は理論経済学。
1964年、石川県生まれ。神戸大学大学院経済学研究科博士課程修了。
論文「商人道! 」で第3回河上肇賞奨励賞を受賞。
著書『この経済政策が民主主義を救う』(大月書店)、『ケインズの逆襲、ハイエクの慧眼』(PHP新書)、
『新しい左翼入門』(講談社現代新書)、『「反緊縮! 」宣言』(編著)『そろそろ左派は〈経済〉を語ろう』(以上共著、亜紀書房)ほか。

「ひとびとの経済政策研究会」
代表:松尾匡

著者:今井康人
英語の発信力.pngISBN:978-4-86228-114-2 C0082
定価1400円+税 172ページ
ジャンル:[英語]
発売日:2020年10月28日



☆新版発行にあたってのお知らせ☆
本書の旧版『英語の発信力を強化するレッスン』(2020年7月刊行)は内容に不備がありましたため、絶版扱いとし、この度新版を作成しました。
すでに旧版をご購入された方は小社(〒160-0022東京都新宿区新宿1-4-13青灯社 宛)に旧版を着払いで直接ご返送ください。
無料で新版をお送りいたします。


紹介
全国の英語教員が続々授業参観!
独学/授業に使える、英語の発信力強化の画期的メソッドを現役英語教員が伝授。

発信力とは主にSpeakingとWritingの英語力のこと。発信力がアップすれば、会話もメールもスムーズに。

【各章の概要】
第1章:基本表現のマスター
英語力は英文力! 日常生活や旅行で役立つ540以上の例文を掲載。音読し、内在化してゆくことで発信できる力に。

第2章:間違えやすい英文法
日本人が誤りがちなポイントを押さえ、英文法の「性格」を知ることで正しく用いられるようになろう。
・"Nice to meet you"(.会えて嬉しいです)に"Me, too"(.私もです)と答えるのはなぜ間違いないのか。
・Have you finished「?終わりましたか」?は何かの動作をしていて終わったかという意味。
 食事などが終わりましたか?という時には今の状態を問う"Are you finished"?が礼儀。
・of, take, anyなどの正しい使い方
・will/ would/ can/ could、anyとsome、have toとmust、fewとa few、現在分詞と過去分詞などの違い

第3章:英語の本当の音をつかむ
英語の発音には日本語とは異なる特徴がある。互いの音がつながり、変化したり消えたりする。
その音の特徴を把握すれば、リスニングの能力も向上する。
・take care→×「ていく けあ」 〇「ていっけぁ」
・Not at all→×「のっと あっと おーる」 〇「なっらろぅ」
・Can I get you ~?→×「きゃん あい げっと ゆう」 〇「きゃないげっちゅー」

第4章:発信力強化のレッスン
著者が開発にかかわった英語学習法の紹介。英語の授業にもそのまま使える、画期的方法を詳しく解説する。

・COC(Chain Opinion Composition=連鎖意見英作文)
あるテーマを提示し、用紙を配布する。用紙には表裏に大きな空欄を2つずつ印刷。その用紙に英文を記入。
流暢さを鍛えるために、一文でも多くの英文を書くようにする。

・SSCC(Simultaneous Self-Check Composition=同時自己添削英作文)
正確性を鍛える練習方法。
(1)教員の日本語を聞き、頭の中で英文を作る。
(2)頭の中の英文をノートに書く。
(3)教員が黒板に模範英文を書く。
(4)生徒は模範英文を見て自分の書いた英文を添削。
この手法で一文ずつ書いていき、100語くらいの段落(パラグラフ)になった英文を音読して内在化する。


目次
第1章 基本表現のマスター
第2章 間違えやすい英文法
第3章 英語の本当の音をつかむ
第4章 発信力強化のレッスン
話せるようになった生徒の声
英語で世界を楽しんでみよう──あとがきに代えて


著者プロフィール
今井 康人(いまい・やすひと)
立命館中学校・高等学校に勤務。1960年生まれ。札幌大学外国語学部英語学科卒業。
音読・暗写を核とした英語学習法「HCラウンドシステム」をチームで開発・実践し、注目された。
1996年から2013年まで実用英語技能検定面接委員。
2016年6月に新英作文指導法「SSCC(同時自己添削英作文)とCOC(連鎖意見英作文)」を研究開発。
英語教員対象の教育セミナーを全国で1年に10回程度行っている。
著書:文部科学省検定教科書 Departure English Expression I(分担執筆、平成27、28年度版、大修館書店)、
『スーパー英文読解 英語を自動化するトレーニング基礎編・応用編』(単著、アルク)、
『ゼスター総合英語』(監修・分担執筆、Z会出版)、『英語力が飛躍するレッスン』(単著、青灯社)、
『Rapid Reading Level 1. 2. 3』(英文速読教材、単著、美誠社)ほか


「はじめに」より
この本は以下のような方々のための本です。

1)独習で基本から応用まで英語力を伸長させたい人
2)これから英語学習を本格的に取り組みたい人
3)将来、英語を自由に使いたい人
4)英語力の伸長方法を知りたい人
5)英語を上手く教えるようになりたい人

皆さんの英語学習の一助になれば、これ以上の喜びはありません。この本が多くの皆様と英語を学ぶきっかけになり、あるいはさらなる英語力や授業力の深化に貢献できますことを心より願っています。

2021年 3月26日 新刊
『生きるための日本史──あなたを苦しめる〈立場〉主義の正体』
安冨 歩 著 

明治の徴兵制以降、日本社会を席巻する「立場主義」。第二次大戦とバブルが育てたこの呪縛の正体を知り、「私自身の歴史」を生き延びる道を探す。動画講義つき。