路上の身体・ネットの情動

紹介
ハイカルチャーの知ではなく、「地べたの思想戦」を戦う知へ。
著者が四〇人以上の人々にインタビューを行い、厳選してまとめた、新しい、個々の物語としての社会運動の姿。


「人々は何を思い、何故参加し、何を訴えたのか。3.11からの時代の傷をめぐる、人々の物語。震災後の社会を見つめた、社会情報学者による必読の記録。」
(SEALDs・ReDEMOS代表理事・市民連合 奥田愛基)


目次
序 傷をめぐる人々の物語

第1章 反原発運動
 原発事故と抗議行動
 TwitNoNukes─雲のように集まり、雲のように消える
 官邸前抗議──開放された車道
 黙々と止める人々

第2章 反差別運動
 差別を許さない
 はじまりのKポペン
 レイシストをしばき隊

第3章 そしてSEALDs
 海底
 一五年安保とSEALDs
 もう一つの源流─U-20デモ実行委員会
 SEALDs、それぞれの来歴
 SEALDsをめぐる賞賛と批判─ツイッターテキスト分析
 六頭の龍の背に乗って

まとめ


前書きなど
本書では
一、「路上の身体」の獲得
二、社会運動とインターネットの相互関係(ネットの情動)
三、再帰性を失わない恒常性の希求としての社会運動
四、国民と国家の緊張関係としての社会運動
といった主題を、社会運動に参加した人々のインタビューやテキストから読み取っていく。合理的選択ばかりではなく、自己の体験を語る物語から読み取れる感情や身体の感覚に焦点を当てる。個人がどうして社会運動に参加しているのかということが関心であるためである。また、社会運動は、人々が物語を共有することによって実現されていると考えるからである。(「序 より」)


著者プロフィール
田村貴紀  (タムラ タカノリ)  (著)
国際基督教大学卒業、筑波大学大学院博士課程人文社会科学研究科修了、博士(文学)。現在、法政大学非常勤講師。
主な著書:竹之内禎・河島茂生『情報倫理の挑戦 : 「生きる意味」へのアプローチ』 (分担執筆)(学文社)、The Internet and Personal Narratives in the Post-Disaster Anti-Nuclear Movement. The Asia-Pacific Journal, 13(6-4).ほか

田村大有  (タムラ ダイユウ)  (著)
大正大学人間学部卒業、立教大学社会学研究科博士課程前期課程。
主な著書:竹之内禎・河島茂生『情報倫理の挑戦 : 「生きる意味」へのアプローチ』 (分担執筆)(学文社)、Erica Baffelli et.al. (eds), Japanese Religions on the Internet: Innovation, Representation, and Authority (pp. 173-195). Routledge. (分担執筆)ほか


田村貴紀(著) 田村大有(著)
発行:青灯社 
四六判  268ページ

価格 1,800 円+税   1,980 円(税込)


ISBN 978-4-86228-089-3
ISBN 13 9784862280893
ISBN 10h 4-86228-089-7
ISBN 10 4862280897
出版者記号 86228

Cコード C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会


書店発売日2016年6月30日

路上の身体・ネットの情動