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Seitosha Publishing

2014年1月のエントリー 一覧

叢書 魂の脱植民地化 5
副題:日本社会の病理学

理性の暴力.jpg著者:古賀 徹
ISBN:978-4-86228-069-5 C0036
定価2,800円+税 404ページ
ジャンル[社会]
発売日:2014年1月28日


紹介
合理化・理性化の追求は暴力を胚胎する

  • フクシマの原発事故は、想定外のリスクを排除した全体主義的な科学のイデオロギー化による。事故防止のための思想とは?
  • 〈いじめ〉はなぜなくならないのか。本来、自由と自立を訓育する学校の本質から考える。
  • 沖縄戦「集団自決」の悲劇を、軍の直接関与の有無にかかわらず、どこにでも起こりうるものとして、全体主義の視野から考察。
  • ハンセン病強制収容のように、公共性の空間は内部から他者の権利剥奪と殺戮の強制収容所を生み出す。公共性空間を再考する。
  • 水俣病の原因には科学的根拠がないとし水俣病の発見を遅らせた専門家の過度に科学的・論理的思考法を問う。
  • 死刑判決は裁判官の推論という誤謬と被害者擁護の応報から成り立つ、その理性のありようを分析する。
  • 理性の限界と可能性を考える、卓抜な哲学者の登場。日本哲学界が無視する日本社会の病理を徹底思考する稀有な書。
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目次
序論 ミルフィーユとしての記述
第一章 いじめの論理学
第二章 沖縄戦「集団自決」をめぐって
第三章 〈声〉を聞くこと──ハンセン病の強制収容
第四章 破壊のあとの鎖列──水俣の経験から
第五章 廃棄物の論理学のために
第六章 死刑場の設計
第七章 原子力発電の論理学
終章 鉄鎖を解く哲学の任務


著者プロフィール
古賀 徹 (こが・とおる)
九州大学准教授。1967年熊本県生まれ。北海道大学文学研究科博士課程単位取得 博士(文学)。専攻は哲学。
2000年から2001年、ドイツ・フランクフルト大学にて在外研究。
主著『超越論的虚構-社会理論と現象学』(情況出版)。日本哲学界の西洋中心主義、植民地性を批判、理性や日本社会の病理を徹底思考する稀有の哲学者。