副題:ストレッチからAKA-博田法へ

著者:片田重彦
ISBN:978-4-86228-099-2 C0047
定価1200円+税 184ページ
ジャンル[健康・医療]
発売日:2018年8月10日
紹介
くり返す腰痛も劇的に消えた!
年間3000人を治療する名医が明かす、腰痛の本当の原因と治療法
椎間板ヘルニアによる腰痛は全体の0.1%にすぎない。
腰痛の9割は、骨盤内の「仙腸関節」の動きの障害で起こる。
手術でも治らない腰痛の本当の原因は仙腸関節にあった!
体操やストレッチでは根本的には治らない腰痛。AKA-博田法の手技治療ならば最短5分で治せて、痛みもない。
何度も再発する腰痛や座骨神経痛といわれた下肢の痛みも、仙腸関節を治せば治る。
「oriental magic!」といわれ、海外でも評価の高まりつつあるAKA-博田法を、専門医自らがやさしく紹介。
〈治療体験者の声〉
「昨年先生の治療を受けて、それまで2年以上も痛みと戦っておりましたが、二度ほどお伺いしただけで痛みから解放され、こんなうれしいことはございません」(76歳・女性)
「先生に診ていただいて約12日目を迎えています。脚の痛みは、骨の芯まで鋭い刺すような痛みがなくなりました」(74歳・女性)
「1回目で腰の調子がよくなり、2回目で完全に治してくださいました。ありがたくて本当に夢のようでした」(17歳・男性)
目次
1.運動・体操・ストレッチはどこまで効くか
2.AKA-博⽥法とはどんな治療法か
3.これまでの腰痛治療の有効性
4.路頭に迷う腰痛患者たち
5.ついにAKA-博⽥法の臨床研究が英⽂論⽂で公開
6.関節が腰痛を起こすというパラダイムシフト
7.仙腸関節に異常を起こすのは脳の疲労
8.ほんとうの腰痛の予防法
9.AKA-博⽥法の実際
著者プロフィール
片田重彦 (かただ・しげひこ) (著)
医療法人かただ整形外科院長、福島県立医科大学客員講師、日本AKA医学会理事長、医学博士。年間3000人の腰痛患者を治療する名医として知られる。
1946年生まれ
1972年、慶応義塾大学医学部卒業
1977年、藤田学園保健衛生大学整形外科講師
1981年、スイスチューリッヒ大学整形外科留学
1986年、国立小児病院整形外科医長
1993年、かただ整形外科を小田原市に開業
共著『整形外科プライマリケアハンドブック』
『図説エンダー法』『小児の骨折』編著『仙腸関節機能障害』(以上、南江堂)
著書『たった5分間で9割の腰痛がよくなる本』(講談社)
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はじめに
AKA-博田法という治療法は、正式には関節運動学的アプローチといいます。関節の様々な病気を治す画期的な治療法です。この治療法でなぜ腰痛を治せるかというと、腰痛がじつは仙腸関節という関節の病気だからです。
このAKA-博田法による腰痛治療を受けた人々からいろいろなお便りをいただいています。AKA-博田法とはどういうものか、についてわかりやすくなるとおもいますので、 数点紹介しましょう(個人情報的な部分は割愛してあります)。
「昨年は先生の治療を受けて、それまで2年以上も痛みと戦っておりましたが、二度ほどお伺いしただけで痛みから解放され、こんなうれしいことはございません。現在、腰痛の痛みは全くなく、自転車に乗って買い物など行い、ほぼ平常を取り戻しております。先生にお会いできましたことに感謝している日々でございます。……」
76歳の女性からのお手紙でした。
「……去る○月○日に腰を治していただいてから、右脚のいやーなしびれは一度もおこらなくなりました。自分の腰がまるで新しくなりましたような心地よさでございます。ありがとうございます。たった一回でうそのように楽になりまして、おどろいております。まもなく東京にもどりまして家族の食事作りに台所にたつことになりますが“これで大丈夫”と感謝いたしております……」
84歳の女性からでした。
「先生に診ていただいて約12日目を迎えています。脚の痛みは、骨の芯まで鋭い刺すような痛みがなくなりました。長く歩いたあとはちょっと鈍痛がしますが、いままでのひどい痛みがなくなるとは、こういうことかとうれしくて、なにをするにも積極的に動けるようになりました。ときどき鈍痛がまだ戻ってきますが、もう10日もすれば完全になおるかなと心待ちにしています。こころから感謝のきもちでいっぱいです。……」
74歳の在米の女性からです。
「あれからすでに三週間経ちました。一度の治療で効果が現れるとは期待しておりませんでしたが、先週より少し体調に変化がみられましたので、改善された次の3点についてご報告いたします。
1.落ち葉のシーズンが到来し、先週から落ち葉掻きに懸命です。昨年までは集めた落ち葉を取り上げて袋に詰める作業にひと苦労でしたが、今年は腰を曲げても苦痛をほとんど感じることなく、落ち葉掻きができてよろこんでおります。
2.夕食の支度は、立っていることが辛く、つくり終えてから椅子に座るとほっとする毎日でした。そしてカイロの先生から紹介されたジェルを塗布しないといられなかったものでした。しかし最近はジェルをほとんど塗布しなくなりました。
3.先週、偶然発見したことですが、家の階段の昇降に、必ず使っていた手すりを使わなくても、膝に不安を感じることなく降りられるようになりました。……」
在米の75歳の女性の方からです。
「僕は陸上部でハードルをやって腰を痛めてしまい、5ヶ月間練習も満足にできず大会や記録会にも参加することができませんでした。引退前の市内陸上大会だけにはどうしても参加したくて先生の治療を受けました。1回目で腰の調子がよくなり、2回目で完全になおしてくださいました。ありがたくて本当に夢のようでした。腰の痛みが全くなくなり、しかも5ヶ月のブランクがあったにも関わらずハードリングも前よりよくなって、奇跡が起きたみたいでした。大会ですが、予選を通過して決勝で3位になることができました。その結果に僕もまわりの人たちもびっくりしていました。最後によい結果をださせてくださって本当にありがとうございました。」
17歳の在日アメリカ人男性で、入賞した賞状を両手で誇らしくかかえた写真が同封されていました。
AKA-博田法の開発者の博田節夫先生は大阪大学の整形外科出身でそれまで腰痛は背骨の病気だと信じられていたことに疑問をもち、関節の病気ではないかと考えたのです。それは腰痛になると体の動きが急に制限されるからです。しかも痛みが軽くなってもこの体の動きの制限は続くからです。そこで関節の病気であるなら仙腸関節に違いないとひらめいたと言います。
博田先生はアメリカ留学で学んだ関節の新しい動かし方(関節運動学)を応用し、それまで動かないとされてきた骨盤の仙腸関節を動かす治療の開発に8年がかりで成功し、関節運動学的アプローチ(AKA-博田法)として公開しました。このAKA-博田法が、いままでの腰痛治療で効果のなかった多くの人々に奇跡と福音をもたらしたのです。
21世紀に入り欧米では腰痛に対する考え方がそれまでとガラッと変わりました。その考えは私たちAKA-博田法を行っている医師の考えにいくらか近づいてきました。しかしまだ我が国の古い医師たちは20世紀の腰痛学の負の遺産を精算できていません。
いまや腰痛は医師には治せないということが知れ渡り、我が国には路頭に迷った患者たちがあふれています。
なぜ医師が腰痛を治せないのでしょうか。現在、医師は腰痛の原因を棚上げにして原因不明とし、本当の原因を追求することなく、治療法は理学療法士(運動、ストレッチ、体操など)に丸投げの状態です。ほんとに手術が必要な患者はわたしどもの統計では0.1%以下です。つまり腰痛を治療する専門家であるべき整形外科では1000人に一人の腰痛は治せるけれど、手術しても治りそうもない999人に対しては治す意思も能力もないのです。
骨盤の仙腸関節を手技により治療するAKA-博田法がなぜ評判をよび、腰痛患者が殺到し、私のところでは予約を半年以上も待ちつづけて、“治った!”と言って涙を流して帰る人が絶えないのか、その秘密を書きたいと思います。
なお最近、“疲労学”の急速な進歩により、疲労は脳で起こるということがわかり、その脳疲労がきっかけで仙腸関節に腰痛が起こるということも科学的にわかってきました。このことについてAKA-博田法の創始者の博田節夫先生は、AKA-博田法を公開した当時から腰痛が疲労で起こるということを述べておられました。この考えが最近の脳疲労の研究で裏づけされるようになりました。この腰痛の原因の新しい考え方を後半に書いてみます。
すべての医学は原因が解明されれば治療も予防も可能になるのです。現在、整形外科では腰痛の原因はわからない、と学会で公然と述べていて、それを解明しようとする動きもありません。従って治療も予防もできるはずがありません。こんな状況には私も整形外科医の一人としてお恥ずかしいかぎりです。
腰痛の原因は仙腸関節の働きに不都合が起きたことによるもので、それを起こすのは脳の自律神経の疲労であるのです。
いままでの腰痛の本とは全く内容が異なりますが、AKA-博田法を毎年約3000名に行っている私のすべての治療経験から腰痛について自信をもって読者にお伝えできると思います。