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Seitosha Publishing

2013年11月のエントリー 一覧

副題:「財界の良心」から反骨のジャーナリストへ
遺言.jpg著者:品川正治、斎藤貴男
ISBN:978-4-86228-068-8 C0031
定価1,800円+税 324ページ
ジャンル[政治・社会]
発売日:2013年11月15日


紹介
いま気づかれてない、日本の重大な岐路!
原発、海外派兵、TPP、マスコミの堕落。
瀕死の戦闘や日米構造協議を経験した異色の経済人と原発や格差問題を取材してきた気鋭のジャーナリストによる渾身の訴え、対論。
アメリカ一辺倒から「もう一つの日本」へ

品川《アメリカ一辺倒の目からの離脱、日本はやろうと思えば、やれるんですよ。
憲法9条を大事にしたほうが、東アジアの平和によほど役立つ。
大企業の真っ先に法人税引き下げ要求、財界人として恥ずかしいですね。
いまマスコミが一番心配です。》

斎藤《原発は安全神話を守るために安全を無視してきた。
企業の内部留保や株主配当が増えた一方で、働く人間の所得は減らされた。アメリカの悪いところだけ真似したんです。
日本の大マスコミは権力側のインナーサークルに入ってしまった。》


目次
まえがき──斎藤貴男

第1部 アメリカにどこまで従うのか
 3・11から考える
 原発と核は紙一重
 TPPの本質はアメリカとの同盟
 アメリカを動かしているのは金融資本
 日本が握るキャスティングボート
 アメリカとの対立を恐れないこと
 国債は問題ない
 財政危機は存在しない
 真の敵はアメリカの金融資本
 消費税が招く倒産
 国の借金は永遠に先送りできる
 派遣村が経営者に与えたインパクト
 サブプライム問題の現場取材
 アメリカのCEOの報酬
 アメリカに憧れる留学組経営者
 友達が社外取締役に
 合併と投資会社
 国際競争力と内部留保
 金融立国は復活する?
 会社はだれのものか
 従業員に対する違った接し方
 労働組合のあり方が問われている
 資本主義の型
 人間の目で見た経済

第2部 あるべき資本主義とは
 軍人勅諭読み替え事件
 みんな亡くなっていた
 戦争体験は話せない
 労働組合の専従10年
 「ワイマール時代のまねだけはやめてくれ」
 本物の労働組合
 いちばん保守的なのは労働組合
 経営者の資産返上
 経済人の出入り禁止
 叙勲をほしがる経済人
 金融資本としての自戒
 経済同友会は構造改革派が多い
 ダボス会議の日本異質論
 ベトナム戦争と経済成長
 日本の軍産複合体
 アメリカの隣の州
 小沢一郎と対立するところ

第3部 脱「アメリカの目」
 アメリカの目でしかアジアを見ない
 官僚の目がマスコミの目
 アメリカ留学組経営者の一面的見方
 スポンサーが怖いマスコミ
 違う発想ができない
 沖縄問題が報道されない
 「聖地を汚すな」
 「基地は作れません」と一言言えばいい
 沖縄の基地より9条を守りぬくほうが自衛に役立つ
 「慰安婦」問題
 日中関係の緊張はアメリカの利益
 北朝鮮と原発問題
 株式会社の農地
 ガラガラポンができる?
 禁煙という国民運動
 記者クラブの問題
 お金に頭を下げる
 インサイダーとしてのマスコミ
 「鳩山がんばれ」の一言
 プライドをなくしたマスコミ
 敵として官僚を選ぶ
 〈変わる〉を否定するマスコミ
 松下政経塾の薄っぺらさ
 ヒトラーとマスコミの責任
 本当の問題を知らせない
 9条が平和を招く最大の武器

あとがき──斎藤貴男


著者プロフィール
品川正治  (しながわ・まさじ)
1924年、神戸市に生まれる。
旧制第三高等学校在学中に志願して旧陸軍に入隊、中国戦線へ。東京大学法学部政治学科卒業。
日本火災海上保険社長・会長、経済同友会副代表幹事・専務理事・終身幹事、財団法人国際開発センター会長を歴任。
2013年逝去。
著書『9条がつくる脱アメリカ型国家』(青灯社)『反戦への道』(新日本出版社)『戦後暦程』(岩波書店)ほか

斎藤貴男  (さいとう・たかお)
ジャーナリスト。1958年、東京に生まれる。
早稲田大学商学部卒業、英国バーミンガム大学大学院終了(国際学MA)。
「日本工業新聞」記者、「週刊文春」記者などを経て独立。
著書『機会不平等』『梶原一騎伝』(以上、文春文庫)『安心のファシズム』
『ルポ 改憲潮流』(以上、岩波新書)『経済学は人間を幸せにできるのか』(平凡社)
『民意のつくられかた』(岩波書店)『消費税のカラクリ』(講談社現代新書)
『「東京電力」研究 排除の系譜』(講談社)ほか