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Seitosha Publishing

2012年9月のエントリー 一覧

叢書 魂の脱植民地化 1
魂の脱植民地化.jpg著者:深尾葉子
ISBN:978-4-86228-060-2 C0036
定価2,500円+税 310ページ
発売日:2012年9月27日


紹介
●叢書の第1弾。「魂の植民地化」とは、自由なはずの魂の活動が、人間社会によって呪縛され、本来の自分を発揮できない状態のこと。
 国家による植民地化だけでなく、親や学校、共同体、社会の空気・思想などが個人の魂を呪縛し植民地化する。
●その働きをを解明し、偽装した自分によって、本来の情動や感情がいかにおさえられているか、明らかにする。
 著者のゼミの学生たちが、この理論を応用して、性的マイノリティや「よい子」の呪縛から解放されていくプロセスも紹介。
●原発のフクシマでは、子供を連れた県外脱出者を追いつめている共同体の呪縛を考える。
●宮崎駿監督の『ハウルの動く城』を脱植民地化論で鮮やかに読み解く。
●従来の客観主義ではなく、自らの魂の生きる社会、それを見据える新しい学問を提案する。


目次
第1部 私自身のプロセスからの考察
 1 魂の植民地化とは何か―呪縛・憑依・蓋
 2 魂の遍歴―日本における文革体験と中国でのフィールドワーク
第2部 魂の脱植民地化理論の新展開
 3 ゼミ学生とのやりとりによる概念の発展
 4 「魂の脱植民地化」研究の展開
第3部 魂の植民地化・脱植民地化研究の応用
 5 『ハウルの動く城』に見る魂の脱植民地化過程
 6 フクシマ・ディアスポラ―ゆがめられた言説が生む苦悩と葛藤
終章 魂の脱植民地化に向けて──「蓋」と「箱」の構造


著者プロフィール
深尾葉子(ふかお・ようこ)
1963年、大阪府に生まれる。
1987年、大阪市立大学大学院前期博士課程東洋史専攻修了。現在、大阪大学大学院経済学研究科准教授
著書『現代中国の底流―痛みの中の近代化』(共編、行路社)『黄土高原の村―音・空間・社会』(共著、古今書院)
『「満洲」の成立―森林の消尽と近代空間の形成』(共編、名古屋大学出版会)